「間#10」タグアーカイブ

設計事務所のつくる住宅〜プランニング

現在、プランニング中の物件があり、毎日手書きで図面を書いています。
DSC_0528プランニング中に描く手書きの図面は10〜20枚。実際にお施主さんにお見せするのはこのうちの2〜3プラン程度になります。

プランニングでは2次元の図面を書きながら、頭の中でその図面を3次元にし、歩いてみたり、座ってみたりを想像しながら、各部の寸法やレイアウトを考えていきます。

その際に心がけているのは、事務所名にもしていますが「間」(mA)
空間と空間の距離感です。デッドスペースにならない「間」をつくる事で、空間に落ち着きが生まれます。この「間」は隣り合っている平面的な空間だけではなく、上下に配置された空間でも重要にです。

その「間」が各空間の中間的なスペースとして使用される事で、生活の中に今までに無い時間が生まれてくれればと考えています。

例えば、階段の幅を広くし、居間とオープンに繋げる事で、階段に腰掛けてお茶を飲みながら本を読む、
1795 A4「間#18」より
a1258「間#10」より

吹き抜け中央に設けた渡り廊下に座り、外の風景を眺める、
IMG_1786「間#08」より

等、住みながら、それぞれのお気に入りの場所を見つけられる住宅をつくりたいと考えています。

外構打合せ

以前、設計させていただいた安曇野市の住宅「間#10」で、車庫をつくりたいとお話をいただき、昨日、打合せをしてきました。
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建物に合わせたデザインにしたいとの御要望から、既製品のカーポートではなく、図面を書いて、施工会社さんに作っていただく事に。上の写真が、その図面です。

駐車スペースだけでなく、外物置アプローチ表札やインターホンの移設も合わせて行う予定です。お住まいになってからも、このようにご相談いただけるのはとてもうれしいです。

設計事務所のつくる住宅〜土間2

今回は靴を脱いで使用されている「土間」をご紹介したいと思います。

靴を脱いで使用する事を考え、床の仕上げは、タイルや石を使用する事が多く、「土間」というよりは、サンルームに近い雰囲気の空間になります。

サンルームとの違いは、私の個人的な見解ですが、サンルームよりも外に近い用途の空間「土間」と表現しています。


上の写真は、間#10の玄関・玄関ホールの写真です。

薪ストーブを囲みながら、家族と犬と一緒にいる時間を過ごしたいというお施主さんの要望を、「土間」という空間で実現しました。将来、窓の横に薪ストーブを設置する予定です。来客時には隣接する和室と共に、接客の間としても使用する事を想定しています。


上の写真は、間#03の和室より居間・土間を見た写真です。

ご主人の趣味の自転車を展示・メンテナンスできるスペースとして、「土間」を設けました。メンテナンス時に少し汚れても良い様に、床をタイルで仕上げてあります。


上の写真のお宅は、玄関脇に「土間」を設けたお宅です。

この土間には、バイクや子供たちの自転車・遊び道具などが置かれ、外に近い空間として使用されています。

どの住宅も、玄関と直接繋がる様に土間が設置されていて、土足での使用も可能な様につくられています。

時間が経ち、お施主さんのライフタイルの変化に伴い、この「土間」がどんな空間になっていくのか楽しみです。

設計事務所のつくる住宅〜窓 景色

「窓」は住宅設計をする上で、とても重要な要素の一つです。

窓には採光通風はもちろん、視線の透過による空間の広がり(開放感)内部と外部の連続性等々、様々な役割があります。

今回は、その中でも、「景色を切り取る窓」について書こうと思います。

窓の位置や形状を工夫する事で、見たい景色のみを切り取り、その景色をより強調する事が出来ます。

間#10の中二階部分の窓です。

横長の嵌め殺し(FIX)窓を取り付け、田園風景を切り取っています。取り付け位置は、立っている時も、座った時にも景色が見易い様に、低めに取り付けてあります。同じ景色でも、窓の形状を変えると、雰囲気が変わります。

はめ殺しの窓を縦長にする事で、奥行きが出て、空や山が見えてきます。

又、位置や形状の工夫は、更地の時には気付かなかった景色気付いてはいたが見たいと思っていなかった景色を、気持ちの良い風景に変えてくれる事があります。

間#08
の廊下の写真です。

写真中央の小さな窓から見えているのは、道路を挟んだ隣の敷地の竹林です。小さい窓にする事で、窓の先の風景がより強調されます。

同じ間#08の吹抜け上部の写真です。

同じ道路側の窓ですが、高さが違うので、見える景色も少し変化します。高い位置についている為、外部から見られる事は無いので、大きな窓を採用しました。ブリッジの様なすのこ床に座り、このFIXの窓を眺めると、竹林と、その先の山や空が見え、とても気持ちがいいです。

間#10の台所から中二階を見た写真です。

中二階の窓から見える木は、隣のお宅の庭に生えている木です。
木だけ見える様に、窓を取り付けました。

最後に間#01のファミリールームから外階段を見た写真です。

道路の先に有る緑が綺麗です。

同じ窓を取り付けるにしても、少し工夫をする事で、随分印象が変わる物です。

ショールーム廻り

昨日、現在計画中のお施主さんと一緒に設備機器のショールーム廻りをしてきました。

設備機器の選定はもちろん、図面上の、機器のサイズや、機器周辺のスペースの大きさ(キッチンであれば、食器棚との距離・動線・テーブルの位置等)などを確認して頂く事も目的としているので、いつも一緒に廻らせて頂きます。

時間の事を考えると、私が幾つかのメーカーさんを選定し、絞って見て頂く方が良いのかもしれませんが、毎日使うものなので、お施主さんの使い勝手や好みに合った物を選んで頂きたいと思い、まずは限定をせずに、見学できるすべてのメーカーを廻ります。当然時間もかかり、昨日も丸1日、お時間を頂きました。

今回は、全部で6カ所のショールームを見せて頂きました。

最初の見学では、機器の選定よりも各メーカーさんの特徴・他社との違いを説明して頂きます。その説明・印象を基にいくつかのメーカーに絞り、2回目以降から本格的に機器の選定に入ります。
又、その中で気に入った物が見つからなかった場合、私が図面を書き、制作して頂く事もあります。

一見するとその違いが判り難いのですが、説明をして頂くと、
あるメーカーさんはデザインに、次のメーカーさんは収納に、その次は掃除のし易さに、と、各メーカーさんごとに、重要視している部分が違い、それが特徴となり、商品に現れているのが良く判ります。

これから、メーカーさん選びに入るのですが、今回のお施主さんはどのメーカーを気に入られたのか、次回の打合せが楽しみです。

その時の様子を写真で、と思ったのですが、説明に気を取られ、撮ってくるのを忘れてしまいました。

文字だけでは少し寂しい気がするので、以前設計させて頂いたお宅のキッチンの写真を載せさせて頂きます。

間#10のキッチン。TOYO KITCHENさん

間#08のキッチン。INAXさん

間#05のキッチン。YAMAHAさん

次回は写真を忘れずに撮ってきます。

設計事務所のつくる住宅〜スキップフロアー2

今回も、「スキップフロアー」について、少し書きたいと思います。

前回書いたように、「スキップフロアー」というと、一つの空間の床に段差をつけ、それぞれの用途に分けたり、空間に立体感を出す、場合が多いのですが、私は、2階の床を「スキップフロアー」にし、1階の空間に変化を持たせる、という事も行います。

前回も、少し書きましたが、2階の床を上げる事で、1階の天井を高くする事が出来ます。

上写真の梁(横に通っている材木)の位置が、本来の2階の床の高さです。

通常、吹き抜けというと、1階の床から、2階の天井までが、その空間の天井高さになります。約2階分の天井高さです。
この写真の空間は、1階の床から、2階の床+80cm程度の天井高さになります。約1.3階分の天井高さです。

つまり、吹き抜けを途中で止めて、吹き抜けの上にも居室をつくるのです。

これにより、1階の空間は開放感が上がり、2階の空間はスキップフロアーにより、空間に変化が出ます。

間#08は、これを利用し、開放感を出すと共に、吹き抜け部の開口部から入る光をより奥まで取入れられる様にしました。

先ほどの写真の中央部にあるブリッジを、2階床から見た写真です。ブリッジの左右下部は1階吹き抜けです。

左右で吹き抜けの高さが違うのが、お判り頂けるかと思います。
写真右側は、吹き抜けの上に納戸を、左側は吹き抜けの上に書斎を設けました。

上写真は、書斎に行く為の階段です。

この書斎は、他の2階の居室より床が上がっているため、外の景色の見え方も違い、展望台のような雰囲気が有ります。

書斎については、別の機会に書かせて頂こうと思います。

このように、スキップフロアーを利用する事で、空間に変化を持たせ、限られた大きさの中で、その空間を最大限利用する事が出来ます。

しかし、スキップフロアーがすべての方に合うとは思いませんし、どなたにでもご提案する訳では有りません。
スキップフロアーにする事で起こるデメリットも有ります。

最も大事な事は、住み手の求める「ライフスタイル」で有り、スキップフロアーは、その「ライフスタイル」を実現する為の一つの手段・方法だと思います。

「スキップフロアーが欲しい」という御要望よりも、「そこでどんな時間を過ごすのか」と言う事の方が大事だと思うのです。
「過ごしたい時間」の為に、スキップフロアーよりも、良い手段・方法が有るかもしれないからです。

「住宅」を御検討する際には、何が欲しいか、よりも、何をしたいか、をご検討頂くと、より「良い住宅」が出来上がると思います。

設計事務所のつくる住宅〜スキップフロアー1

私は、空間計画の中で、「スキップフロアー」を採用する事が有ります。

スキップフロアーは、一般的に、敷地に段差が有る場合、それを解消する為に用いられる事が多いのですが、それ以外に、一つの空間の床に段差をつけ、それぞれの用途に分ける時に採用します。

間#10では、居間・食堂・台所に採用しました。

普段の生活の中で、人は、台所では立って、食堂では椅子に座って、居間ではソファーや床に直に座って、過ごす事が多いと思います。自然と目線は合わなくなります。それぞれのスペースにいる人がコミュニケーションがとり易くなるように、視線を合わせる事を考えました。

そこで、それぞれの空間の配置とともに、床のレベルを検討し、「スキップフロアー」を採用しました。

居間と台所の段差を40cmにする事で、立っている人とソファーに座っている人の目線が合うようになります。配置は、家事動線を考慮し、台所から横に移動すると食堂に、台所の正面に居間、という配置にしました。又、床の段差部には間口・奥行き共に通常より大きな階段を設け、ベンチとしても利用できるようにしてあります。

間#10では、これ以外にも「スキップフロアー」を利用しています。

台所から1.8mの所に「もう一つの居間」を設けました。
この空間は家族でくつろぐ為のスペースとして考えています。

上の写真の開口部分が「もう一つの居間」になります。

本来ならば2階に位置するのですが、こちらは段差を少なくする事で、1階との繋がりを持たせました。

上の写真が、「もう一つの居間」から見た写真です。

実際には、もっと近くに台所・食堂を感じられます。
この空間を、2階に設けてしまうと、1階との繋がりが薄くなり、あまり使用しない部屋になってしまいがちです。使用頻度を上げる為に、1階から違和感無く移動できるようにし、視線や声による1階との繋がりを持たせました。

この他に、2階の子供室の床を上げることで、1階の居間の天井を高くし、開放感を持たせる事も可能です。

間#10は総二階の建物の容積の中に、6層の床面を構成しています。それにより、1階と2階が緩やかに繋がり、「一つの大きな空間」の中に生活しているという住宅を設計しました。

この他にも、「スキップフロアー」を利用して、空間に変化を持たせた事例がいくつかあります。
それは、又、次回にご紹介したいと思います。

設計事務所のつくる住宅〜玄関収納

玄関の収納といえば、「下駄箱」が一般的かと思います。
しかし、私が設計させて頂いた多くのお宅には、「下駄箱」がありません。

代わりに、1帖〜3帖ほどの「玄関収納」という「部屋」を玄関の近くに設けています。


間#10より

一つの「部屋」とする事で、靴だけでなく、傘や外用のほうき、雪かき、趣味の道具(ゴルフクラブやスキーの板等)、ベビーカーなど、外で使用する物が収納できます。3帖程度の「玄関収納」であれば、子供用の自転車もおけます。

「玄関収納」内部は、可動棚が設置され、自由に棚の高さを変更できます。又、ヒヤリングの段階で、収納したい物を具体的に教えて頂けた場合、それに合わせた収納を確保します。


間#09より

用途に応じて、通り抜けられるような動線や、もう一度玄関に戻らずに、直接玄関ホールに繋がる動線などを確保する事もあります。

この「玄関収納」を設ける事が、いつも「すっきりとした玄関」を可能にします。

設計事務所がつくる住宅〜子供達のスペース

間#10のヒヤリングの際「居間をいつもすっきりさせておきたい。」というお話がありました。

その際、私が頭に浮かんだのが、「子供のスペース」です。

お子さんが小さいうちは、親のそばで遊んだり、勉強したりする事が多いと思います。私の息子も、小学生ですが、勉強机ではなく、ダイニングテーブルで宿題をしています。そうなると、徐々に荷物が居間や食堂周辺にあふれてきます。

それを解決する為に、間#10では、台所の背面「スタディールーム」というスペースを設けました。

幅4.5m、奥行き50cmカウンターを、一般的なダイニングテーブルと同じ、床より70cmの所に設置してあります。

手元が暗くならないように、窓を設置し、照明は移動できるスポットライトを採用しました。

カウンターの背面には、奥行き40cmの可動棚と引き出しを設け、おもちゃや教科書・ランドセルを収納できるようにしてあります。

引き出しや可動棚は、家族4人という事で縦に4つに仕切ってあります。この収納の奥行きは88cmあり、半分を台所の収納半分をスタディールームの収納にしてあります。

高さは床より1.2mに押さえ、台所から振り返ると、スタディールームが見えるようにしてあります。

このスペースをお子さんの為のスペースだけでなく、パソコンスペース家事室にも使って頂けるように計画しました。

もちろん、これとは別に2階に子供室を確保してありますが、
いつまでもこのスペースを有効に使って頂けたらと思っています。